高齢になると体力や体調の変化から、これまで当たり前だった入浴が負担に感じる方も多くなります。安全面や衛生面を考えても、自宅だけでの入浴に不安を抱えるご家族やご本人は少なくありません。
こうした悩みに応えるのが、介護保険制度を利用したデイサービスでの入浴サービスです。この記事では、デイサービスで入浴を利用する方法や注意点、費用や設備、メリット・デメリット、よくある質問まで、分かりやすく解説します。自宅での入浴が難しくなったとき、安心して清潔な暮らしを続けるための選択肢として、ぜひ参考にしてください。
入浴をデイサービスで利用する方法と注意点

デイサービスでは、日中の時間帯に専門スタッフの支援を受けながら入浴できるサービスを提供しています。ご本人やご家族の負担軽減だけでなく、安全面や衛生面も大きなメリットです。
入浴のみの利用はできるのか
デイサービスは本来、食事やレクリエーション、リハビリなども提供する日帰り型の介護サービスですが、入浴だけの利用を希望される方も増えています。実際には、事業所によって「入浴のみ」の対応が異なります。
多くの場合、「入浴のみの利用」は可能ですが、その場合でも最低限の健康チェックや送迎など、基本的なサービスがセットになることが一般的です。希望する場合は、ケアマネジャーや事業所に事前相談し「実際に入浴のみが可能か」「利用時間やサービス内容はどうなるか」を確認しましょう。なお、施設によっては入浴だけでは受け入れていないところもあるため、見学や説明を受けてから申し込むのが安心です。
入浴特化型と半日型デイサービスの特徴
入浴を中心にサービスを提供している「入浴特化型デイサービス」と、午前または午後だけの「半日型デイサービス」が増えています。それぞれ特徴が異なるため、希望や状況に合わせて選択できます。
入浴特化型は、入浴時間をしっかり確保し、設備も充実している点が大きな特徴です。短時間での利用でも効率よく複数回の入浴が可能な場合もあり、身体状況に合わせた対応が期待できます。一方、半日型は、リハビリやレクリエーションと組み合わせた過ごし方がしやすく、入浴後に余計な疲れを残さず帰宅できる点が魅力です。どちらを選ぶかは、ご本人の体力や家族の要望、希望するサービス内容を比較しながら検討しましょう。
利用できる人の条件と申込の流れ
デイサービスで入浴サービスを利用できるのは、原則として介護認定を受けた方です。要支援や要介護の認定を取得し、ケアマネジャーと相談のうえ、ケアプランに入浴サービスを組み込む必要があります。
申込の流れは以下の通りです。
- 市区町村の窓口で介護認定申請
- 認定調査・医師の意見書作成
- 要介護(要支援)度の認定
- ケアマネジャーによるケアプラン作成
- 希望するデイサービス事業所との契約・見学
- 利用開始
この流れを踏むことで、希望に合ったデイサービスで入浴を利用できるようになります。事前に見学や体験利用も可能なため、不安な点はケアマネジャーに気軽に相談しましょう。
入浴サービスの内容と介助のポイント
デイサービスの入浴サービスでは、入浴前の健康チェックから着替え、入浴中の見守りや介助、体調に合わせた安全対策など、きめ細やかな支援が受けられます。スタッフが同行して体を洗う・浴槽へ移動する際の支援も可能です。
介助の際には、転倒ややけどを防ぐための声かけや、プライバシーへの配慮も重視されています。また、皮膚の状態や身体の変化に気付いてもらえるので、感染症やけがの早期発見にも役立ちます。個々の身体状況に合わせた介助方法を用い、安全に入浴できる環境が整えられています。
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デイサービス入浴利用のメリットとデメリット

デイサービスの入浴を利用することで、身体の清潔保持だけでなく、家族の負担軽減や社会的な交流も期待できます。一方で、感染症や体調管理に関する注意も必要です。
自宅での入浴困難をサポート
高齢になると、浴室での転倒や体力低下による危険が増え、自宅での入浴が難しくなることが多いです。デイサービスを利用すると、専門スタッフの介助が受けられるため、安心して入浴できます。
また、浴室のバリアフリー化が間に合っていない場合や、家族が入浴の世話を十分にできない場合にも、こうしたサービスは大きな支えとなります。定期的に入浴できる環境が整うことで、清潔を保ち、皮膚疾患や感染症の予防にもつながります。
家族や介護者の負担軽減
入浴介助は、家族や介護者にとって心身ともに大きな負担となります。デイサービスを利用すれば、専門スタッフに安心して任せることができ、介護者は自分の時間を確保することができます。
特に、日中に仕事をしているご家族や、介護疲れが心配な場合は、定期的にデイサービスを利用することで精神的なゆとりも生まれます。介護に関するストレスを軽減できる点は、利用者だけでなく家族全体の生活の質向上につながります。
他利用者やスタッフとの交流
デイサービスでは、同じような立場の利用者やスタッフとの交流を持つことができます。入浴という共同の体験を通じて、会話が生まれたり、ちょっとした友達ができる場合もあります。
自宅で過ごす時間が増えると、どうしても社会的なつながりが希薄になりがちですが、デイサービスを利用することで外出の機会や気分転換も得られます。こうした交流は、心の健康維持にも役立つ要素となります。
感染症リスクや体調管理の注意点
デイサービスでの入浴は、多人数が同じ浴室を利用するため、感染症への配慮が必要です。特にインフルエンザやノロウイルスなど、流行期は注意が求められます。
また、持病のある方や、体調に不安がある場合は、入浴前の健康チェックが重要です。発熱や感染症の疑いがある場合は利用を控えたり、スタッフに早めに相談しましょう。事業所ごとに衛生管理や体調チェックの体制が異なるため、安心して利用できる施設を選ぶことも大切です。
デイサービス入浴の費用と介護保険適用範囲

デイサービスでの入浴には介護保険が適用される費用と、自己負担となる費用があります。内容を把握しておくことで、安心して利用をスタートしやすくなります。
基本の利用料と入浴介助加算
デイサービスの料金体系は「基本利用料」と「入浴介助加算」に分かれています。基本利用料には、送迎・食事・日常生活の支援が含まれ、入浴を利用する場合は追加で入浴介助加算が発生します。
たとえば、要介護1で1回利用した場合(※地域や施設により異なります)
- 基本利用料:約700円~900円
- 入浴介助加算:約50円~60円
(いずれも1割負担の場合)
このように、入浴サービスは基本利用料に少額の加算で利用できるのが特徴です。
介護保険適用外となる費用項目
介護保険の適用外となる費用もありますので、事前に確認しておきましょう。主なものは以下の通りです。
- タオルやシャンプー等の日用品費
- 個室利用や特別なサービスの追加料金
- 食事代(昼食を利用した場合)
これらの費用は、施設ごとに金額設定が異なることがあります。利用前に詳細を確認し、想定外の出費がないようにしましょう。
入浴のみ利用時の料金目安
入浴のみを希望する場合、基本利用料と入浴介助加算のみの負担が中心となります。ただし、送迎や健康チェックなど最低限のサービス費用が含まれるため、完全に「入浴だけ」の費用とはなりません。
1回あたりの自己負担額は、おおよそ800円~1,000円前後(1割負担の場合)が目安です。施設によっては入浴だけの短時間利用が割安に設定されている場合もあるので、料金プランを比較して選ぶことが大切です。
サービス加算の仕組みと負担軽減策
デイサービスでは、入浴介助加算のほかにも、機能訓練加算やサービス提供体制加算など、複数の加算が組み合わさることがあります。これにより総額が変動しますが、自己負担割合(通常1割、収入によっては2割・3割)が決まっています。
また、介護保険には「高額介護サービス費」の制度があり、1か月の自己負担上限額が設けられています。支払いが多くなった場合も、上限を超えた分は払い戻しの対象となるため、家計の負担軽減に活用できます。ケアマネジャーに相談すれば、その家庭に合った負担軽減策を提案してもらえます。
デイサービスでの入浴の種類と設備

デイサービスでの入浴は、ご本人の身体状況や希望に合わせたさまざまな種類や設備が用意されています。安全かつ快適に利用できる設備を選ぶことが大切です。
個浴や大浴場の使い方
デイサービスには、「個浴」と「大浴場」タイプの浴室があります。個浴は家庭の浴槽に近いサイズで、一人または少人数ずつ入浴できるため、プライバシーが守られやすいのが特徴です。
一方、大浴場は複数人が一度に利用できる広い浴室で、介助スタッフが巡回しやすく、交流の場にもなります。自分の希望や、身体状況に合った浴室の種類を事前に確認し、安心して利用できる環境を選びましょう。
機械浴リフト浴ストレッチャー浴の特徴
自力で浴槽に入ることが難しい方には、「機械浴」「リフト浴」「ストレッチャー浴」などの設備が用意されています。
- 機械浴:座ったまま浴槽に入れる機械を使った入浴
- リフト浴:専用リフトで浴槽へ移動して入浴
- ストレッチャー浴:寝たまま入浴できる設備
これらの浴槽なら、車いす利用者や寝たきりの方でも安全に入浴ができます。設備の有無や使い方は施設ごとに異なるため、見学時にチェックしておくと安心です。
プライバシー配慮と安全対策
入浴はプライバシーが気になる場面でもあります。デイサービスでは、カーテンやパーテーションの設置、同性介助の徹底など、利用者の尊厳を守る配慮がなされています。
また、安全対策として、すべり止めマットや手すりの設置、入浴前後の体調チェック、スタッフの複数配置などが一般的です。安心して入浴できる環境が整えられているか、事前に確認することも重要です。
入浴設備選びのポイント
施設選びの際は、入浴設備の種類や清潔さ、使いやすさをよく確認しましょう。以下のポイントを参考にしてください。
- 浴室や機械の清掃状況
- 介助スタッフの人数や経験
- プライバシー対策の具体的な取り組み
見学や体験利用の際に、実際の設備やスタッフの対応をチェックすることで、安心して入浴サービスを選ぶことができます。
デイサービス入浴利用時の流れとQ&A
デイサービスの入浴サービスを利用する際には、事前の手続きや体調チェック、よくある疑問点への対応方法を知っておくことが大切です。
利用開始までの手順と必要書類
デイサービスを利用するには、まず介護認定の申請を行い、ケアマネジャーを通じてケアプランを立てます。利用したい事業所が決まったら、見学や面談を経て契約手続きを進めます。
主な必要書類は次の通りです。
- 介護保険証
- 健康診断書や医師の意見書(事業所による)
- 緊急連絡先や生活歴などの申込書
契約後、初回利用日が決まれば、送迎や持ち物の説明を受けて準備を整えましょう。
入浴前後の体調チェックとケア
デイサービスでは、入浴前に血圧や体温、体調の確認を行います。体調変化が認められた場合は、無理をせず入浴を控える対応がとられます。
入浴後は脱水やめまいがないか、再度スタッフが見守りやケアを行います。こまめな水分補給や休憩を心がけ、万が一の体調不良にも迅速に対応できる体制が整えられています。
よくある質問とトラブル対策
デイサービスの入浴でよくある質問には、次のようなものがあります。
| 質問 | 回答例 |
|——————————|————————————————|
| 持ち物は何が必要ですか? | タオル、着替え、歯ブラシなど(施設で用意される場合もあり)|
| 異性スタッフの介助はありますか? | できる限り同性スタッフが対応しますが、状況により異なります|
| 入浴を拒否された時は? | 無理強いせず、本人のペースや意思を尊重します|
トラブルが生じた場合は、早めにスタッフやケアマネジャーに相談しましょう。施設ごとに対応策が整えられています。
要支援者が利用できない場合の選択肢
要支援認定の方は、事業所や自治体の基準により、入浴サービスの利用が制限される場合があります。その際は、以下のような代替案が検討できます。
- 地域のミニデイやサロンでの入浴支援を利用
- 訪問介護による自宅での入浴介助
- 介護予防サービスの利用
利用できるサービスは地域や施設によって異なるため、困ったときはケアマネジャーに相談し、自分に合った方法を一緒に探してもらいましょう。
まとめ:安心して入浴できる老後の暮らしのために
高齢になると入浴が負担に感じやすくなりますが、デイサービスの入浴サービスを活用すれば、安全で快適な清潔習慣を続けることが可能です。
ご本人だけでなく、ご家族や介護者の負担も軽減でき、心身ともにゆとりある暮らしに繋がります。サービス内容や費用、設備、利用条件をよく確認し、安心できる事業所を選ぶことが大切です。
不安な点はケアマネジャーや施設スタッフに相談しながら、老後も自分らしく過ごせる環境づくりを目指しましょう。
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