年齢を重ねるとともに、日々の生活に新しい楽しみや張り合いを求める方が増えてきます。特に60代は、少し時間に余裕ができたり、これまでとは違った人間関係や趣味を築きたいと感じる方も多いのではないでしょうか。
そんなとき、「習い事」を通じて新しい世界に触れることは、心や体の健康はもちろん、生活全体の充実にもつながります。今回は、60代の方が習い事を始めるメリットや楽しみ方、人気の習い事ジャンル、そして長く続ける秘訣について、分かりやすくご紹介します。
60代の習い事を始めるメリットと楽しみ方

60代から習い事を始めると、今までにない発見や出会いがあり、暮らしがより豊かになります。ここでは、その主なメリットや楽しみ方をご紹介します。
新しい友達や仲間ができるメリット
習い事を始めると、自然と同じ興味や目標を持つ仲間と知り合う機会が増えます。新しい友達ができることで、日々の生活に新鮮さや刺激を感じやすくなります。
また、同世代の方々と交流することで、共通の話題で盛り上がったり、情報交換ができるのも大きな魅力です。例えば、次のようなメリットがあります。
- 日常の会話が増えて孤独感を減らせる
- 新しい価値観に触れることができる
- お互いに励まし合いながら続けやすい
このように習い事は、交友関係を広げて人生に彩りを添えるきっかけになります。
生きがいや人生のハリを感じられる理由
習い事には「目標」や「達成感」が生まれやすく、毎日に生きがいやハリをもたらします。たとえば、楽器を弾けるようになったり、作品を完成させたりと、ひとつひとつ上達を実感できる点が特徴です。
また、自分のペースで楽しめるため、無理なく取り組めるのも魅力です。趣味を通じて「やってみたい」「続けたい」と思えることが、毎日の活力となります。身近な楽しみや挑戦があることで、生活に自然とメリハリが生まれやすくなります。
脳の活性化や認知症予防につながる理由
新しいことにチャレンジすることで、脳が刺激されやすくなります。たとえば、楽器や語学などは、記憶力や集中力を使うので、脳の健康維持に役立つとされています。
脳を使う学びや創作活動は、認知機能の低下を予防するという研究もあります。数字や単語を覚えるだけではなく、アイデアを考えたり手先を動かすことで、さまざまな脳の領域が活性化されるのです。習い事を通じて「考える・覚える・感じる」体験を積み重ねることが、健やかな毎日につながります。
ストレス解消やリフレッシュ効果が期待できる
習い事の時間は、日常の雑事から離れて自分だけのリラックスしたひとときとなります。好きなことに没頭することで、心のリフレッシュやストレスの軽減につながります。
また、運動系の習い事で体を動かすことは、気分転換に役立ちます。例えば、音楽や芸術なら表現する楽しさを味わえたり、運動なら汗をかいてスッキリした気持ちになれるのが特徴です。習い事は、心身の健康を保つサポートにもなります。
60代が習い事を選ぶときのポイント

習い事を長く楽しむためには、選び方も大切です。自分に合った内容や続けやすい環境を見極めるポイントを押さえておきましょう。
無理なく続けやすい内容かどうかを見極める
自分の生活リズムやペースに合った習い事を選ぶことで、無理なく継続しやすくなります。週に何回通うのか、宿題や予習はどれくらい必要かなど、現実的な負担も考えてみましょう。
また、体調や予定によってお休みしやすい環境や、振替ができる教室かどうかも確認したいポイントです。始める前に体験レッスンや見学ができる教室を選ぶと安心です。
興味や好奇心を大切にした選び方
長く続けるためには、「やってみたい」「知りたい」と感じる気持ちがとても大切です。流行や周りの意見だけで選ぶよりも、自分の興味や好奇心を軸に考えてみましょう。
これまで挑戦したことがない分野に目を向けてみたり、過去に好きだったことを再開してみるのもおすすめです。好きなことを楽しむことで、習い事の時間が待ち遠しくなります。
体力や健康面への配慮が必要な理由
年齢とともに体調や体力に変化が出てくることもあります。そのため、激しい運動や長時間の活動が必要な習い事は、無理をしない範囲で選びましょう。
具体的には、次のポイントを参考にしてください。
チェックポイント | 具体例 | 注意点 |
---|---|---|
体力負担 | 長時間の立ち仕事、重い荷物 | 疲れやすさに注意 |
健康状態 | 持病や関節の痛み | 無理せず相談する |
休憩の有無 | こまめな休憩があるか | 適度に水分補給を行う |
自身の体調に合った内容を選ぶことで、無理なく安全に楽しむことができます。
費用や場所など現実的な条件を考える
習い事を無理なく続けるためには、費用や教室の場所、通いやすさも大切なポイントです。月謝や入会金のほか、道具代や交通費がかかる場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
また、自宅から通いやすい距離にあるか、オンラインで受講できるかなど、ライフスタイルに合った選択肢を探してみてください。負担を感じにくい環境づくりが、習い事を長続きさせる秘訣です。
60代に人気の習い事ジャンルと特徴

60代の方々に人気のある習い事には、体を動かすものから知識を深めるものまで多彩なジャンルがあります。それぞれの特徴を知ることで、自分に合った習い事を見つけやすくなります。
運動系の習い事で健康づくりにつなげる
運動系の習い事は、体力の維持や健康管理に役立ちます。無理のないペースで体を動かすことで、筋力や柔軟性を保つことができます。
たとえば、ウォーキングや水泳、体操、ヨガなどは、年齢を問わず取り組みやすいのが特徴です。グループで行うと、仲間と励まし合いながら楽しめる点も魅力です。定期的な運動は、心身のリフレッシュにもつながります。
文化・芸術系で感性や教養を深める
絵画や書道、陶芸、音楽などの文化・芸術系の習い事は、感性を磨いたり教養を深めたりできるジャンルです。表現する楽しみや、自分だけの作品を作る喜びも味わえます。
また、発表会や展示会などに参加することで、人とのつながりも広がります。集中して取り組む時間は、心を落ち着かせる効果も期待できます。
スキルアップや学び直しで新しい知識を得る
パソコンや語学、資格取得など、スキルアップ系の習い事にも人気があります。新しい知識や技術を身につけることで、自信がつきやすくなります。
たとえば、孫とパソコンを使って写真のやりとりをしたり、旅行先で簡単な英会話を楽しむなど、実生活に役立つ場面も多いです。学び直しをすることで、これまでとは違った視点で物事を考えるきっかけにもなります。
ものづくりや手芸で手先を動かし楽しむ
編み物やパッチワーク、アクセサリー作りなど、手先を使う習い事も人気です。細かな作業に集中することで、気分転換や脳の活性化にもつながります。
また、完成した作品を家族や友人にプレゼントしたり、作品展に出品する楽しみもあります。自分のペースでできるので、ゆったりとした時間を過ごしたい方にもおすすめです。
60代女性・男性におすすめの具体的な習い事

これから習い事を始めたいけれど、具体的にどんなものが良いか迷う方も多いのではないでしょうか。男女問わず人気のある習い事から、気軽に始められるジャンルをご紹介します。
英会話や語学を楽しく学ぶ
英会話や語学の習い事は、海外旅行や異文化交流に興味がある方に特におすすめです。簡単な会話ができるようになると、旅行の楽しみ方が広がります。
最近では、シニア向けのゆっくり進むクラスや、オンラインレッスンも増えています。英語だけでなく、韓国語や中国語など、興味のある言語を選べるのも魅力です。学んだ内容を家族や友人とシェアする楽しさも感じられます。
ヨガやピラティスで心身を整える
ヨガやピラティスは、体の柔軟性や筋力を維持しながら、心のリラックスにも役立つ習い事です。呼吸に意識を向けてゆっくり動くため、体力に自信がない方でも安心して取り組めます。
無理のない範囲で行うことで、肩こりや腰痛予防にもつながります。グループレッスンや自宅でのオンラインレッスンなど、ライフスタイルに合わせて選ぶと続けやすくなります。
絵画や陶芸など芸術活動に挑戦する
絵画や陶芸は、表現する楽しさを味わいながら、集中力や創造力も磨ける習い事です。初めての方でも、基礎から学べる教室が多いので安心です。
自分だけの作品を作る過程は、達成感や自信にもつながります。また、作品を完成させたときの喜びや、発表会での交流も大きな楽しみのひとつです。
コーラスや楽器演奏で音楽を楽しむ
コーラスや楽器演奏の習い事は、音楽が好きな方にぴったりです。みんなで一緒に歌ったり演奏したりすることで、一体感や連帯感が生まれます。
たとえば、ピアノやギター、オカリナなど、興味のある楽器に挑戦する方も増えています。音楽の楽しさだけでなく、練習を重ねる中で達成感も味わえます。
60代から始める習い事を長く続けるコツ
せっかく始めた習い事も、続けなければその良さを十分に感じられません。習い事を長く楽しむためのコツをご紹介します。
仲間と交流しながらモチベーションを保つ
一緒に習い事をする仲間がいると、励まし合いながら続けやすくなります。定期的に集まって成果を発表したり、お互いの成長を喜び合う時間がモチベーションにつながります。
また、ちょっとした悩みや疑問も、仲間と話すことで解決しやすいです。人と交流することで、習い事そのものがより楽しい時間になります。
無理をしないペース配分の大切さ
無理に頑張りすぎると、体調を崩したり気持ちが疲れてしまうこともあります。自分の体調や予定に合わせて、マイペースで取り組むことが大切です。
調子が良いときは少し多めに、疲れたときはお休みするなど、柔軟なペース配分を意識してみてください。続けること自体を楽しむ気持ちを大切にしましょう。
習い事を生活リズムにうまく取り入れる
日々の生活の中で習い事の時間を決めておくと、習慣として定着しやすくなります。たとえば、毎週決まった曜日や時間に通うようにすると、無理なく続けやすいです。
家事や仕事とのバランスを見ながら、無理のない範囲で予定を立てることがポイントです。生活リズムの一部にすることで、習い事が自然と続きやすくなります。
オンラインや地域講座も積極的に活用する
最近は、オンラインで受講できる習い事や、地域の公民館やカルチャーセンターで開催されている講座も増えています。自宅で気軽に始めたい方や、近所で仲間と学びたい方におすすめです。
オンラインなら移動時間や体力の負担も少なく、自分のペースで受講できます。地域講座では、身近な人と交流しやすいメリットがあります。環境に合った方法で、無理なく続けられる形を選んでみてください。
まとめ:60代からの習い事で人生をもっと豊かに楽しもう
60代から始める習い事は、新しい出会いや発見、健康づくりなど多くの良い変化をもたらしてくれます。生活に彩りを添えることで、毎日がより充実したものになります。
自分の興味やライフスタイルに合った習い事を選び、無理なく続けることが大切です。仲間との交流や新しい学びを通して、これからの人生をもっと豊かに、楽しく過ごしてみてはいかがでしょうか。